おととし購入し、ワンシーズン使用した雪山用ハードシェル、
ノース・フェイスの「Free Thinker Jacket」のレビューです。
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ハードシェルは、もっとも過酷な状況下での使用が想定される為、
各アウトドア衣類のメーカーが、
最先端の技術や細かい利便性を追求し
威信をかけて商品を出してくるジャンルです。
僕は、一昨年にマムートのハードシェルを購入したのですが、
少し不満点があり、すぐに買い替えたのが、
このノース・フェイスの「Free Thinker Jacket」です。
まぁ、マムートが悪いというわけではなく、
そのとき僕が買ったモデルが、これに比べてイマイチだっただけですが、
それぐらい、メーカーやモデルによって様々な違いがあります。
ノース・フェイスというと、街着でもよく見るブランドですが、
パタゴニアと同じように、「街着」と「テクニカル」に分かれていて、
テクニカル部門は、非常に高機能な本格仕様の商品を出しています。
この「Free Thinker Jacket」は、Steep Series の商品となります。
THE NORTH FACE - Steep Series HP
[素材]
GORE-TEX PRO 3Layer で、
レインウェアに比べて、非常にハリのあるシッカリとした質感です。
表面はザラザラしていて、滑落したときに摩擦で停止しやすいように
なっています。
[ポケット]
胸の左右に大きなポケットが付いています。
右側のポケットには中に繋がるファスナーが付いていて、
内側の大きな内ポケットに手が届きます。
ジャケットの前ファスナーを全部開かなくても、
このファスナーから湿った手袋などを内ポケットに入れて、
体温で乾かしたりゴーグルを入れておくのに使えます。
これは地味に便利な機能で、
ザックのチェストコードやウエストハーネスを外して、
次にジャケットの前のファスナーを全部開けて
寒い空気に晒されながら内ポケットに入れないといけない
という手間から開放されます(*^^*)
そのファスナーの横には、
雪崩にあったときに遭難信号を出す「ビーコン」や
「スマホ」「音楽プレイヤー」などを入れておくポケットが付いています。
無造作にポケットに入れると、重い物はポケットの下の方にたまり
嵩張ったりしますが、ここに入れておくと体に張り付くような形で
違和感なく身につけられます。
イヤホンを通す穴もついていました。
左腕の前腕部分には、小さなポケットがあり、
中にゴーグルやサングラスを拭くクロスが付属しています。
リフト券入れとしても使えそうです。
このハードシェルは着丈が少し長いので、
ここに手を入れて温めることは、ほぼ無いと思いますが、
行動食やコンデジなどを入れるのに、十分な大きさです。
[スノースカート]
内側の腰の部分には、ラッセルやスキーで転倒したときに
雪が入らないようにスノースカートが付いています。
このスノースカートにはフックが付いていて
ノース・フェイスのハードシェルパンツとドッキングできるようです。
取り外しはできません。
[ベンチレーター]
脇の部分には、大きく開くベンチレーター(通気口)が付いて
汗をかかないように、暑いときはこれを開けて温度調節できます。
[袖]
袖口の部分には、親指をひっかけるサムホールが付いているのと
ベルクロ(マジックテープ)は、通常より太くなっていて、
手袋をした状態でも、付け外ししやすい工夫がされています。
通常のレインウェアの襟より、大きく作られていて、
鼻の下までスッポリ隠れるようになっています。
フードを被りゴーグルを付けると、素肌の出ている部分はほぼ無くなりますので、
強い風雪のときに助かります。
顎や口など、素肌が当たる部分は、フランネル生地になっていて、
温かい肌触りになっています。
バラクラバ(目出し帽)でも代用できますが、
ハードシェルは防水ですので、より安心です。
[着丈]
着丈は少し長めで、
お尻が少し隠れるぐらいです。
これは、このジャケットが冬山用の中でも、
バックカントリー、縦走に特化したもので、
転けたときやラッセル時に、雪が入りづらいようにするためです。
アイスクライミング用のものは、ハーネスの邪魔にならないように、
逆に着丈が少し短かくなっています。
少し折り込んでハーネスをつければ問題ないと思います。
[保温性・透湿性]
スキーウェアのように、
中綿やダウンなどの保温材は入っていないので、
保温性はほぼゼロです。
フリースなどの中間着で調節します。
先日の山上ヶ岳登山でも終始着たままでしたが、
透湿性がありますので中間着さえ間違わなければ、
激しい運動をしても、中が蒸れることはほぼありません。
昨年は、マイナス15度以下の万座温泉スキー場で
使用しましたが、中間着はパタゴニアのR3だけで寒くありませんでした。
ただ、ハイクアップなどをせずに、
汗をあまりかかないでゲレンデを滑るだけでしたら、
保温材が入ったスキーウェアの方が、
中を薄いTシャツ1枚で滑れるので、
それはそれでアリだと思います(*^^*)
少し高価ですが、冬山登山、スキー・スノーボードなどの
ウインタースポーツをマルチにするなら、
オールマイティーに使えるので買う価値はあると思います(*^^*)
↑Amazonでは何故か高いので、
他で買ったほうが良いと思います(・・;)
余談ですが、最近は防風防滴のソフトシェルを着て上り、
雨や雪が降ったら、その上からレインウェアを着るという
スタイルがプロの登山家の中でも増えているようです。
レインウェアは非常にコンパクトで軽いので、
荷物にもなりませんし、登山中にハードシェルを着ると、
動きづらいし、完全防水までは必要ないので
ソフトシェルで上るというわけです。
僕も今年から近所の低山はそのスタイルで登るようにしています。
金剛山 転法輪寺 初詣登山
ジャージのような素材で、非常に動きやすいので凄く楽で快適です。
僕は、↑これを購入して着ていますが、
各社からいろいろ出ているようです。
ハードシェルまでは、いらないなぁ・・・っと思ってる方は、
レインウェアにソフトシェルを追加するスタイルを
考えてみてはどうでしょうか(*^^*)
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