8月15日
68回目の終戦記念日です。
豊国神社にお参りするか悩んだ末に、
今年はまだ行ったことのない「旧真田山陸軍墓地」に参拝することにしました。
37度の猛暑の中、自転車を漕ぐこと45分。
フラフラになりながら到着しました^^;
この大阪市内の「真田山」というところは、
かの有名な猛将「真田幸村」が「大阪城夏の陣」で「真田丸」という砦を構えたのが、
地名の由来となっています。
山というより、なだらかな丘陵です。
その一角に広大な墓地がひっそり佇んでいます。
ここが入口。
終戦記念日は毎年、夜の7時から「万灯会」が行われています。
入ってすぐに管理事務所があります。
毎月、第四日曜日の午後一時から見学会が行われているそうです。
入ってすぐに目に飛び込んでくるのは、数えきれない墓石の数々。
この「真田山陸軍墓地」は1871(明治4)年に旧陸軍が設立した日本最大最古の軍人墓地です。
敷地内には約5300柱の墓石が並んでいます。
墓石の多くは戊辰戦争から西南戦争、日清・日露戦争の頃の方のものが殆んどです。
将校用は大きく花崗岩製の立派なものが多く、
下士官・兵隊、軍の雇った人夫のものは脆い砂岩製のものが殆んどで割れたり崩れたり、
風化しているものが目立ちます。
また、階級が下になるほど小さくなるのも特徴です。
納骨堂
日中戦争の頃、被葬者が膨大になったことから、
一人ずつ墓石を立てるだけの面積がなくなってしまい合葬墓になりました。
太平洋戦争中の1943(昭和18)年には納骨堂が建てられ、
ここには約4万3千人分の遺骨が眠っています。
その多くが骨壺の中が空っぽで遺髪だけだったりするそうです。
1947(昭和22)年に国から大阪市が管理を引き継ぐと、
四天王寺の住職さんが中心となって地元の人と保存会をつくり、
少しずつ修復と整備を行ってきましたが、納骨堂だけは管理が行き届かず
今でも雨漏りがひどく崩れそうな状態だそうです。
ここも管理事務所。
歴史を感じる建物です。
終戦までは陸軍が管理し、衛兵が常駐するなど整備が行き届いていましたが、
終戦直後の治安の悪化した時期には強盗や泥棒を働く集団の溜まり場となっていたらしく、
怖くて墓参りもできず墓地も荒らされてしまったそうです。
敷地の隅に「空堀地蔵尊」のお社が建っています。
おそらく、空堀(からほり)町というのが墓地の近くにあるので、
空堀地蔵という名がついたのでしょう。
戦前より 「早起き地蔵」とも呼ばれ 真田山墓地にあったようです。
ここの空堀は有名な「空堀商店街」の空堀(大阪城の外堀)ではなく、
真田幸村が真田丸を築いた時の空堀だと思われます。
真田幸村公の銅像
陸軍墓地のすぐ横に「三光神社」があります。
ここは真田幸村に所縁がある神社だそうで、敷地の中に銅像が建っていました。
昨今の戦国武将ブームで、若い人の参拝も多いとか。
銅像の横には、「真田の抜け穴跡」というのがあります。
諸説あるようですが、大阪城からここまで抜け穴があったのではないかと言われているそうです。
この三光神社の近所には「心眼寺」という、これまた真田幸村にゆかりのある古寺もあります。
昨日のNHKの番組で全世代にアンケートを採ったところ、
3割もの人が8/15が終戦記念日だということを知らないと答えたそうです。。。
俄かに信じがたい結果です。
若い世代ほど、その比率は増えるのですが、戦後生まれの世代は多かれ少なかれ、
「知らない、忘れた」という人が増えているというのは事実のようです。
戦後の「平和教育」というのが、
戦争=悪
死=悪
軍隊=悪
という、単純な刷り込み教育の結果がこの状況の一端にあるのではないでしょうか。
終戦記念日の前日のニュースの特集での一場面です。
小学校低学年の子供に「戦争について、どう思う?」と質問する。
子供は「戦争は人が死ぬから駄目なこと。悪いこと」と反射的に即答する。
この答え自体には、いろんな意味があり、正解も間違いもないと思うのですが、
ときには、
自分の命だけでなく、家族や他人の命や財産を守るために戦わなければ
ならないときがあり、また民族の自由と誇りの為に落とす命もあるでしょう。
(自衛隊・自衛戦争)
まだ、年端もいかない子供に対して、単純に
戦争=悪
死=悪
軍隊=悪
というような刷り込み教育は、本来の意味を理解せず、
「昔、日本は戦争をした(悪いことをした)」
という偏った見方の自虐史観を植え付けているだけに過ぎないと思うのです。
過去の日本がすべて正しかったいうのではありません。
自国の正しい近代史をしっかり時間をとって学ばせることで、
本来の平和へのあり方を考えられる力がつくのではないでしょうか。
この墓地に埋葬されている多くの人達は、
国家の繁栄と平和を願って従軍し命を落とした人達です。
アメリカなら自国の為につくした人は将官から一兵卒まで、
軍人に限らず、すべて等しくバージニア州にある「アーリントン国立墓地」に埋葬されます。
世界各国にはそういった国立の墓地が必ず存在します。
そこには、日本の歴代首相も含め、各国の要人が参拝します。
しかし、日本にはそれがありません。
この寂れて、崩れかかった墓地に埋葬されている人と、
他国の兵士と何が違うのでしょうか?
わけのわからない「海の日」やら「体育の日」なんてのをつくるぐらいだったら、
8/15は静かに英霊に祈りをささげる日として祭日に指定したらいいと思います。
他国に内政干渉、信仰の自由を阻害されることを良しとしてはいけません。
今回はちょっとイデオロギー色の強いブログになってしまいましたが、
この陸軍墓地の周りには先述しましたように、
いろんな歴史を見て学べる場所がたくさんあります。
駅からも近いですので、興味がある方は是非一度、訪れてみて下さい。
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・旧真田山陸軍墓地
・三光神社
JR環状線・長堀鶴見緑地線「玉造」駅、徒歩10分
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2 件のコメント:
戦争や昔の政治など難しい事は分かりませんが…
自分を守る為の戦いは必要だと思います(^^)
安倍政権になってから右に傾いてきたとか言う前に、
日本の領海をウロウロするくだらん挑発をいつまでやってんだ!って感じです。
それにしても写真だいぶ明るくなりましたよね(^^)
ボクも新しいの欲しい(*´д`*)
コメントありがとうございます。
ほんとおっしゃる通りで、危機的状況は向こうが招いているという
こと、侵略の意図が明確にあるということの認識が日本人はもう少し
認識しないといけませんね。
カメラはまだ全然クセがわからなくて、使いこなせてません^^;
雷鳥沢が心配です(:_;)
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