2014年1月17日金曜日

「ジェットボイル(JET BOIL)」 VS 「HEAT-1 SOD-310」 VS 「REVO3700」 実験 インプレ


前回のSOD-310とHEAT-1の記事はこちら




いろいろ疑問が沸いてきたので、とりあえず実験してみることにしました。


使用するクッカーは2つ


①HEAT-I DG-1100(ヒートエクスチェンジャー付きアルミクッカー)

②GSI ピナクル ソロイスト(普通のアルミクッカー)






使用するバーナーは2つ。


①EPI REVO-3700

②SOTO SOD-310




使用するガスは四つすべて新品を使用します。


①SOTO パワーガス トリプルミックス SOD-725T(SOD-310純正)

②EPI パワープラス G-7009(REVO-3700純正)

③ジェットパワー100G(ジェットボイル純正)

④100円で売られているブタン100%のCB缶から移し替えたガス(プリムスの容器)
  ※結構使用する機会が多いと思うので試してみました。






水温9度 気温20度 水量500mlの共通条件で実験を繰り返し、


下記の表に結果をまとめてみました。





ジェットボイルは現在所有していないのでメーカーが発表している数値を載せています。


ピンクの色がついているのが最良の数値です。


SOD-310とHEAT-1の組み合わせにSOTOのパワーガスを使ったときが一番早く沸騰しました。


特筆すべきは、表の「ノーマルブタン」という項目で、上記した詰め替え安物ガスですが、


それでもSOD-310とHEAT-1の組み合わせでは、純正ガスとほとんど変わらない


1:53という数字を叩きだしている点です。


全てのガスで、2分を切る安定した速度を発揮しています。






耐風性を確認するために「風」という項目を用意しました。


SOD-301とHEAT-1の組み合わせがジェットボイルより断然早く沸騰することはわかりましたが、


これは無風状態でのことです。


実際、屋外で使用する場合は風によって大きく時間が左右されますので、


今回はウチワでガンガン煽いで計測してみました。


それが「風」の項目です。


結果はご覧のとおり、SOD-310とHEAT-1の組み合わせでは風があっても、


ガスの種類に関係なく2:18で沸騰させることができています。


これはジェットボイルの2:30/2:15というのが無風状態での数値であることからして、


相当、早い数値だということがわかります。


また、風に強いというものの、SOD-310とソロイストとの組み合わせでは、


7:41もかかってしまいREVO-3700とソロイストの組み合わせの5:37にも負けてしまっています。


火力が違うので一概に言えませんが、


SOD-310はHEAT-1と組み合わせると非常に高い防風性を発揮し効率よくお湯を沸かす


ことができるようです。


またREVO-3700も無風状態ではジェットボイルを上回るスピードで沸騰させることができています。


ただ使用カロリーが4200kcal/3700kcalということを考えるとガスの使用量は相当なもので、


ジェットボイルが1500kcal以下で近い数字を出していることは特筆すべき点です。




では次に重量はどうでしょうか。




こちらの表もピンクの項目が最軽量となっています。


クッカーの大きさが1Lにも関わらず、SOD-310とソロイストの組み合わせが298gという


超軽量ということがわかりました。


また、SOD-310とHEAT-1の組み合わせも305gで、ジェットボイルのチタニウムが0.8Lの容量で


340gをということを考えると、1Lでこの数字は驚異的に軽いことがわかります。




あとで、わかったのですがHEAT-1は蓋が無駄に重いのでソロイストの透明のプラスチックの


蓋をかぶせてみたところ、なんとピッタリ( ゚Д゚)


合計重量は293gとなり、SOD-310+ソロイストの組み合わせを抜いて最軽量となりました。




REVO-3700とソロイスト、HEAT-1も共に340gを切っていますので、


かなり軽いことがわかりました。


無風状態ですと、重量、沸騰速度ともにジェットボイルを上回りますが、


風があると、ガスの消費量、沸騰速度では大きく負けてしまうことになります。


かといってウインドスクリーンを持ち歩くと+300gになってしまうので、


キャンプ以外ではあまり得策ではないような気がします。





ジェットボイルはバーナーがかなりの低出力にもかかわらず、


2分前半で沸騰させれるのは省エネという観点から見ればかなり優秀だと思います。


ただ欠点をいくつかあげるとしたら、第一は火力調節がほとんどできない点です。


実際使用してみるとわかるのですが、弱火にはできません。


すなわち料理をしようとすればラーメンでさえ派手に吹きこぼれてしまいます。


SOD-310はかなりの弱火まで調節が可能です。




実際、ラーメンを作ってみました。


沸騰後、麵を入れ弱火にすると、HEAT-1で普通の鍋のようにラーメンが作れました。


これはジェットボイルにはできない点です。


それと、ジェットボイルはクッカー部分にネオプレーンの断熱材が巻かれていますが、


長時間つかむとかなり熱いです。


チキンラーメンのような麵を入れて湯がかないでよいものは作れますが、


食べるときにちょっと苦労することになります。




その点、HEAT-1は持ち手がしっかりしているので、持って食べることができて


かなり楽です。普通に食べれました。


つまりジェットボイルの場合、ラーメンを作るとしたらもう一つバーナーとクッカーのセットを


準備しないといけないが、HEAT-1+SOD310の場合、


湯沸しと煮炊きが一つで可能ということになります。





クッカーが1Lで横に大きいのも使う人によってはメリットです。


僕の場合、2人で登山をしたり、キャンプをするので一度に二人分煮沸できるのは


かなりのメリットです。


押し込めば三人分も可能そうです。





ジェットボイルはPCS以外の機種はクッカーサイズが0.8Lとなります。


すると上記の写真のように縦にも横にも短いので2人分煮沸するのに


かなり窮屈です。


ジェットボイルのPCSは1Lクッカーですが重量が495gとかなり重くなってしまいます。


サイズは縦に長くなるだけで横幅は他の機種と同じです。


ジェットボイルはガス缶も120g缶しか入らないので、やはりソロの仕様を前提としていますね。





HEAT-1の中に250g缶とSOD-310と4本ゴトクが綺麗に収まります。


蓋も綺麗に閉まりました。




付属のメッシュの袋にいれると洗ったあとの少々濡れた状態でも乾いてくれます。






次は、実際に持ち運んで使う場合の重量を考えてみました。




実際に登山などで使用する場合、


だいたいこのような3つのパターンに分かれると想定してみました。


カップ麺や珈琲などの湯沸しだけのパターンでは、


風除けが必要ない「ジェットボイル」と「SOD-310+クッカー」の軽さが目立ちます。



しかし、「湯沸し+棒ラーメン」「湯沸し+フライパン」などの場合は、


ジェットボイルはラーメンクッカーorフライパン+火力調節のできるバーナー+ウインドスクリーンと


いうことになり、1kg近い総重量となってしまいます。


ここでも、SOD-310のウインドスクリーンが必要ないというメリットが大きく軽量化に


貢献していることがわかります。




棒ラーメン+湯沸し(珈琲など)+フライパンのフル装備を持ち運ぶ場合、


SOD-310+HEAT-1(容量1L)+フライパン=475g

ジェットボイルPCS(容量1L)+バーナー+ラーメンクッカー+フライパン+ウインドスクリーン=1265g



という2.5倍もの差がついてきてしまうのです。









次は、価格面から見てみようと思います。


ジェットボイルはモンベルの独占販売となりますので実売価格も定価と同じになります。


それでも、ジェットボイルZIPに関しては1万円を切る価格で入手できることから


コストパフォーマンスはかなり優れていると思います。


逆にジェットボイルSOL/Tiはちょっと高すぎるような気がします。


SOD-310+HEAT-1+ソロイストの三つとも揃えてしまえる値段ですからね^^;


ジェットボイルPCS FLASHとSOD-310+HEAT-1の組み合わせは200円しか差が無いし、


容量もどちらも1Lということで、なかなか悩ましい選択となります^^;









最後にガスについてですが、


今回使用したガスの中ではSOTOのパワーガストリプルミックス725Tが明らかに


火力が強かったです。


特にREVO-3700と組み合わせて使うと4200kcalどころではないすごい火力でした。


ヒートエクスチェンジャーから明らかにはみ出してます。




プロパンガスの入っている量がかなり多い為だと思います。


おそらく寒冷地でもかなりの低温まで安定して燃えると思いますが、


危ないので、全開にしないで使った方がいいと思います。


SOD-310ではコントロールされているようで、どのガスを使っても変化はあまりありませんでした。


※他メーカーのガスを使うのはあくまでも自己責任となります。








まとめ



キャンプでしか使わない(持ち運びが車)→バーナー+クッカー+ウインドスクリーン

無風状態さえ作ることができれば、ジェットボイルやHEAT-1でなくても
かなり早い時間で沸かすことができます。





ウインドスクリーンを持ち運びたくない。
一人で使うことがメイン。カップ麺など湯沸しだけしか使わない→ジェットボイルZIP/SOL/Ti

風があっても無くても安定して早く水を沸かすことができる。
省エネ(ソロだとそんなにガスは必要ないので小さい缶でいける)
0.8Lのクッカーなので体積が小さくて済む(一人だと十分)
コンパクトで洗練されたデザイン。
料理はほとんど不可。





ウインドスクリーンを持ち運びたくない。
2人使うことがある。湯沸し意外にも使いたい→SOD-310+HEAT-1

風があっても無くても安定して最速で水を沸かすことができる。
弱火を使えるので、ラーメン等の煮炊きも可能。
超軽量。
ウインドスクリーンを持ち運ばないでフライパンなども使用することができる。




上記はひとつの目安です。


例えば、ジェットボイルはネオプレーンが巻かれているので、


そのまま掴めたり、外気が冷たくても冷めにくいというメリットもあります。


ソロイストは三層のテフロン加工となっているので、焦げ付かず、


炊飯なども可能ですし、洗うのもすごく楽です。


REVO-3700は炎が広がるので炊飯などのまんべんなく火にかけたいものにも向いていますし、


料理に欠かせないかなり弱めのトロ火まで調節が可能だったりします。


そういったことから一概にどれが優れているのかは判断できませんが、


今回は、沸騰時間、耐風性、重量、凡庸性、というところにスポットを当てて


考えてみました。


購入を考えてらっしゃる方の参考にして頂けると幸いです。


ではぁ~






↑↓最安値









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8 件のコメント:

ひろ さんのコメント...

すごいですねぇ。。。 アウトドアグッズラボラトリーって感じですね! 僕にはホームセンターの卓上カセットコンロしか思いつかないです(´;ω;`)ブワッ

かじやん さんのコメント...

すごい面白いです。
出来れば今度、激寒の中で実験をお願いします(笑)
キャンガスvsガソリンvs家庭用プロパンとかも見てみたいな~。。


先日、激寒の夜釣りで爆風10メートル以上で鍋焼きうどん作ったけど
メチャクチャ苦労しました。
ガソリンバーナなので、油断して風除けになる物は一切持っておらず、
鍋焼きうどんなので、鍋の蓋もなし。。
スクリーンと鍋蓋は必要と実感いたしました。。


匿名 さんのコメント...

ジェットボイルは現在所有してないという所でニヤけてしまいました( ̄∀ ̄)

人数多いとやはりでかいクッカーセットも必要ですね~

欲しくなりますやん!ってか前からどんなんが良いかな~と物色してました(^ω^)

また色々教えて下さいね(^ω^)ニコニコ

匿名 さんのコメント...

↑ミケちゃんです。

smurf(JQ3FEP) さんのコメント...

気になると、調べずにはいられないタイプなんです^^;

そこまでこだわる必要ないような気もするんですが、

こだわるのも道具集めの醍醐味かと・・・

ほどほどにしときますw

smurf(JQ3FEP) さんのコメント...

ありがとうございます。

ガソリンも興味あるんですけど、まだもうちょっとガスで遊んでみます^^;

寒い中では風防さえあれば、やっぱりガソリンが一番ですよね。

今度、ガソリンタイプも使い方教えてください^^

smurf(JQ3FEP) さんのコメント...

ジェットボイルも早いし、コンパクトにまとまってかっこいいんですよね。

特にシステム的に完成されてて、立ったままでも沸かせるなんていうのは

ジェットボイルにしかできない芸当です。

HEAT-1をもう少し使い込んで、やっぱりジェットボイルの方が良かったら返してねwww

smurf(JQ3FEP) さんのコメント...

やと思ったw